就職活動のためのキャリアハンドブック
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- BtoBの企業にも目を向けよう! -42 業界研究や企業研究を行う際、どうしても消費者向けの商品・サービスを提供するBtoC(Business to Consumer)の企業だけに目がいきがちです。しかし、企業向けの商品・サービスを展開するBtoB(Business to Business)の企業に目を向けると、知名度が低くてもその業界では世界レベルという企業はたくさんあります。 また、右のグラフを見てわかるとおり、電子商取引の市場規模は圧倒的にBtoBの方が多い状況です。企業間取引を行うBtoB企業は、日本の経済を支える重要な役割を担っていると言えるでしょう。 知名度やイメージにとらわれず、視野を広げて研究を行いましょう。BtoB企業の探し方● 大学の就職先一覧● 大学にきた求人票● 企業情報に記載されている取引先企業● 業界・企業研究に関する書籍 【出典】経済産業省「令和3年度デジタル取引環境整備事業   (電子商取引に関する市場調査)」より 電子商取引の市場規模 BtoC電子商取引約20.7兆円(2021年)BtoB電子商取引約372.7兆円(2021年) 2 業界研究では「興味・関心のあること」から探っていくのが一般的です。大切なことは、「その業界の仕事で得られるやりがい」についても研究すること。その上で、自分がどの業界に行きたいかを考えてみると良いでしょう。 例えば、医療関係の仕事に興味があるとします。前ページの表を見てもわかるとおり、医療関係の仕事はメーカー、商社、専門店、サービスと複数の業界に関連しています。このような場合、自分が医療とどのように関わっていきたいかを考えながら、業界をピックアップしていくことが大切です。 3 業界研究を進めていくと、「自分にはこの業界しかない!」と、いきなり絞り込んでしまう人がいますが、これはあまりお勧めできません。業界を早くから1つに絞り込んだ結果、どの企業からも内定をもらうことができずに苦労するというケースもあります。業界研究はあくまで就職活動の初期段階。初めのうちは複数の業界を志望業界としておくと良いでしょう。 また逆に、志望業界の幅が広すぎるのもあまり良くありません。広ければ広いほど、1つの業界に対する知識はどうしても浅くなってしまいます。そのため説得力のある志望動機や自己PRができず、採用担当者に「ちゃんと業界研究しているのかな」とマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。狭すぎず、広すぎずがポイントです。興味・関心のあることから、業界をピックアップする初めは複数の業界を志望業界とするのがお勧め

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