就職活動のためのキャリアハンドブック
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55一般向けに、株式が証券取引所で売買されるようになることを上場と言います。会社として一定の基準をクリアしないと上場できないので、企業評価の目安となりますが、上場していない大企業も多くあります。M&Aは「Mergers and Acquisitions」(合併と吸収)の略。事業領域の多角化や事業規模の拡大を狙い、企業同士が合併したり、ある企業が他の企業を子会社化することを指します。近年では様々な業界でM&Aが活発になり、業界再編が進んでいます。職場において上司や先輩などから、実際の職務を通じた実践的なトレーニングや教育を受けることをOJT(On The Job Training)、逆に、職場環境から物理的・時間的に離れたところで、職務上のトレーニング教育を行うことをOff JTと言います。「法令遵守」という欧米の企業を中心に発達した概念で、法律や社会的な倫理、規範を守って行動することを指します。日本でも相次ぐ企業不祥事などにより、社内ルールの確立や業務マニュアルの整備など、多くの企業で重視されるようになりました。企業が年間を通じて採用活動を行うことで、既卒者や留学生も含め、幅広く門戸を広げることを目的としています。通年採用を行う企業が増えてきており、エントリーの機会が増えるなどのメリットがある一方で、一括採用ではない分、企業の選考基準が高まるため、しっかりとした準備が必要になります。企業の業績やイメージも大切ですが、働きやすい環境であるか、本当にやりたいことが実現できるステージであるかを調べることも重要です。総合的な判断をすることが、充実した就職活動につながります。企業研究をする上で、ビジネス用語や業界用語が頻出します。これらは、業種や職種を問わず、様々な企業を評価するためのキーワードとなります。企業(business)と一般消費者(consumer)の取引のことを「B to C」。企業間の取引は「B to B」。ちなみに、一般消費者同士の取引を「C to C」と言います。連結決算の対象となる子会社のことを「連結対象子会社」と言います。また、非連結子会社や関連会社であっても、企業グループ全体に影響を与える場合の会計方法として「持分法適用会社」があります。ただし、連結と持分法が、連結財務諸表上の当期損益および純資産に与える影響は同じです。変形労働時間制の一つで、誰もが就業していなければならないコアタイムと出退社が個人の自由で決められるフレキシブルタイムとに就業時間を分け、総就業時間を法定労働時間内で運用する制度のことです。社員の育成や能力開発のために、定期的・計画的な部署異動によりさまざまな業務を経験させること。社員一人ひとりに適した仕事を見極められることに加え、社員個人も幅広い視野を持って仕事に取り組むことができるようになります。就業体験のうち、1日で完結するプログラムのことをいいます。業界・企業説明や簡単なワーク、先輩社員との座談会、施設見学などが行われます。1開催あたりの受け入れ人数が多く、比較的参加しやすいのも特徴です。ベンチャー企業は、独自のアイディアや技術をもとに、新しい製品やサービスを展開する中小企業のことをいいます。スタートアップ企業はベンチャー企業の中でも特に新しいビジネスモデルで、短期間で急激な成長を目指す企業のことを指します。企業同士が連結して事業を行っている状態のこと。子会社やグループ会社がまとまり、利益を表示している場合もあります。『会社四季報』では部門別売上構成比として、売上全体に占める各事業の割合が紹介されています。社名などからイメージするのが難しいような事業が会社の柱となるなど、意外な発見があります。仕事と生活の調和。仕事を充実させながらもプライベートの時間も持つことで、仕事と生活の相乗効果を高める取り組みのことをいいます。働き方改革が進む中で、よりワーク・ライフ・バランスが見直されるようになりました。人事担当者以外で、採用の補助として採用活動に関わる社員のこと。同じ大学の出身者や若手社員が担当することが多いです。一次選考を兼ねて、人事面接の前に絞り込みの面接を任されている場合もあります。学生が就職を希望する企業に自ら応募する通常の求人とは逆で、企業から学生にアプローチする方法のこと。学生は逆求人型サイトで自己PRやスキルを登録し、企業へ自分をアピールすることが必要です。株式上場M&AOJT、Off JTコンプライアンス通年採用「B to B」「B to C」連結対象子会社、持分法適用会社フレックスタイム制ジョブローテーション1day仕事体験ベンチャー企業・スタートアップ企業連結事業ワーク・ライフ・バランスリクルーター逆求人

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