東京工業大学 就職ガイドブック 2025
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工場設備納 品自動車1台あたりに使われる部品は約2〜3万点にもおよび、自動車産業は機械産業全体に占める製品出荷額・輸出総額の割合、自動車関連産業に携わる就業人口の両面から、日本経済を支える基幹産業である。世界の自動車販売シェアはトヨタ、フォルクスワーゲン、ルノー・日産・三 菱アライアンスがトップ3。世界最大の自動車市場である中国では政府 主導で電気自動車普及を後押ししており、各社は電気自動車戦略に注力している。自動運転、電動化といった次世代技術の進展に伴い、自動車業界は大きな変革期に突入している。コロナ禍による落ち込みからは回復傾向にあるものの、世界的な半導体供給不足が続いており、メーカー各社は減産を余儀なくされた。業界規模四輪自動車国内生産台数806万7943台経済産業省「生産動態統計年報(機械統計)」自動車の企画・開発・生産等を手がけている。就業人口・製品出荷額の多さから、名実ともに日本経済を支える基幹産業として重要な地位にある。ハイブリッド車や電気自動車、低燃費車といった“エコカー”が販売台数を伸ばしているが、日本独自の規格である軽自動車も根強い人気を集める。交通事故軽減を目指して自動運転の開発も進められている。産業機械や諸部品を作る機械で、「マザーマシン」とも呼ばれる。国際競争力が高く、特に高機 能分野において強みを持つ、国内の基盤産業。自動車メーカーと直接・間接的に特約店契約を結んで販売。整備等の関連サービス分野は、大型自動車用品店などと競合傾向にある。115115業界の動向各産業分野の工場や事業所において使われる設備機械のことで、大型機械、動力伝導装置、環境装置、産業用ロボットなどを指す。塗装を終えた車体に内装部品や計器類、電気配線のほか、エンジン・タイヤなど数千点にもおよぶ部品を取り付け、走行可能な完成車に仕上げる。自動車メーカーと一体となって完成車の生産を行うほか、トラック・バンの荷台架装やバス車体、トレーラー、福祉車両など各種特装車の企画・開発・製造も手がける。業界規模四輪自動車国内生産金額17兆3913億円国内主要企業例国内主要企業例特集/業界研究[自動車]DMG森精機世界最大級の工作機器メーカー。独DMG MORIを連結子会社化。ヤマザキマザック工作機械大手。早期からの海外展開で海外売上が大半を占める。トヨタ自動車世界最大級の自動車メーカー。高級車ブランド「レクサス」も展開。本田技研工業米市場で強みを発揮。二輪車では世界トップシェア。スズキ軽自動車が中心。インド市場でトップシェアを獲得。日産自動車仏ルノーと提携。電気自動車(EV)に注力。ダイハツ工業トヨタ自動車が100%出資。軽自動車の分野が柱。ヤナセ独メルセデス・ベンツの国内販売最大手。2017年より伊藤忠商事傘下に。トヨタモビリティ東京トヨタ自動車出資の直営販売店。トヨタ直営ディーラー5社が統合し誕生。国内主要企業例国内主要企業例国内主要企業例経済産業省「生産動態統計年報(機械統計)」(2020年)ファナック自動車向け多関節ロボットが主力。工作機械用NC装置では世界トップ。安川電機塗装・溶接用ロボットなどを手がける。海外工場の新設を進める。トヨタ車体トヨタ車の企画・開発・生産を担う。福祉車両では国内トップクラスのシェア。日産車体日産車の開発・生産を担う。小型商用車に強み。新明和工業ダンプトラック・ごみ収集車などの特装車に強み。水陸両用飛行艇も手がける。(2020年)産業機械車両組み立て工作機械工場設備完成車メーカー自動車販売製造するための機械を作る製造するための機械を作る製品完成製品完成

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