東京工業大学 就職ガイドブック 2025
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1兆1272億円1兆3267億円主要家電メーカーには、パナソニック、日立製作所、三菱電機、東芝といった日本を代表する企業が並ぶ。市場は洗濯機や冷蔵庫、エアコンなどの白物家電と、テレビなどの黒物家電に大きく分類される。テレビ製品は、超高画質8K対応テレビや有機ELテレビが各社で相次ぎ発売されている。家電製品は価格競争が激しく、低価格が強みの韓国、台湾、中国など海外勢の存在感が増し、国内メーカーは高機能・高価格なプレミアム家電の販売に注力し収益性向上を図っている。特に白物家電はIoT化への動きが広がり、IoTを支える半導体などの部品メーカーは大きな転換期を迎えようとしている。民生用電気機械器具出荷金額洗濯機や冷蔵庫などの生活家電やエアコンなどの空調機器を指す。白物家電は典型的な耐久消費財であり、国内普及率はほぼ100%であることから、買い換え需要喚起のため、環境に配慮した省エネ製品や高付加価値製品などを展開。新興国市場が急拡大するなか、各社ともグローバル志向を強め、海外での生産・販売にも注力している。119119業界の動向テレビ、レコーダーなどの映像機器や、オーディオなどの音響機器類を指す。かつて主力であったテレビ事業は、LG、ハイセンスといった韓国、中国メーカーが台頭し、国内メーカーは苦境が続いている。国内での販売も頭打ちとなっていることから、テレビ事業の縮小や分社化を行い、構造改革を図る。モニターやキーボード、電子回路などのハードウェアと、基本ソフト(OS)や業務用ソフトなどのソフトウェアで構成される。周辺機器のプリンターやスキャナーなども含め、巨大産業を形成している。安価な海外勢の台頭により、国内メーカーの事業縮小、再編が続く。業界規模民生用電子機器国内出荷金額国内主要企業例国内主要企業国内主要企業例特集/業界研究[電機・家電]パナソニックホールディングス高付加価値商品の販売を推進。主要家電には「エコナビ」を搭載。東芝ライフスタイル中国の美的集団傘下。東芝ブランドの白物家電を展開。三菱電機高級炊飯器などの高付加価値商品の展開を進める。キヤノンデジタルカメラ(一眼レフ、コンパクト)で世界トップ。ソニーグループCMOSイメージセンサーに強み。ミラーレスカメラで国内トップ。リコー複写機世界3位。ITサービスにも力を入れる。キヤノン複写機世界2位。商業印刷強化を進める。国内主要企業例業界規模国内主要企業例国内主要企業例電子情報技術産業協会(2020年)ソニーグループ「BRAVIA」ブランドで展開。オーディオ分野ではハイレゾに注力。パナソニックホールディングス「VIERA」ブランドで展開。高付加価値化を進める。シャープ16年より台湾の鴻海精密工業傘下に。「AQUOS」ブランドで展開。NECレノボ・ジャパングループPC国内トップ。NECと中国レノボの出資で誕生。富士通クライアントコンピューティング法人向けPCが中心。パソコン事業を16年に分社化。レノボと事業提携を進めている。Dynabook旧東芝クライアントソリューション。シャープ傘下となり19年社名変更。経済産業省「生産動態統計年報(機械統計)」(2020年)AV・デジタル家電コンピュータ・パソコン白物家電デジカメ・ビデオカメラOA機器製品を作る製品を作る

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