東京工業大学 就職ガイドブック 2025
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■ コロナ禍による巣ごもり消費で家庭用食品は好調■ 健康機能を打ち出した高付加価値商品の開発が進む■ 共働き世代の増加で、調理時間の短縮・簡便化志向が高まる2兆3713億円122122調味料は料理の味付けに使われ、調理過程で欠かせないものとなっている。加工食品は食品の品質保存や栄養維持などを目的に加工・処理されたものを指し、冷凍食品やめん類などを含む。国内需要は伸び悩んでいるが、共働きや単身世帯の増加を背景に、レトルト食品、インスタント食品等、新商品の開発に各社とも注力している。清涼飲料は、缶やペットボトル入りのコーラやコーヒー、果汁飲料のほか、ノンアルコール飲料なども含まれる。国内事業者数は多いが、業界最大勢力のコカ・コーラグループをはじめ大手企業による寡占状態。テレワークの推進や外出自粛などコロナ禍の影響を受け、自動販売機市場は低調。業界規模冷凍食品国内生産金額国内主要企業例国内主要企業例今後の展開菓子・パンともに少子高齢化の影響により国内市場は成熟している。小麦粉、カカオ豆、乳製品、油脂といった原材料の多くを輸入に頼っているため、近年の価格高騰は収益を圧迫する要因となっている。大手メーカーでは、事業やグループの再編によって経営戦略・事業戦略を見直すとともに、積極的な海外進出を行っている。サントリー、キリン、アサヒ、サッポロのビールメーカー大手4社が中心で、焼酎や清酒メーカーなどの老舗企業が続く。各社、糖質オフやプリン体オフなどの健康志向に訴えた商品に力を入れている。世界的にM&Aが活発化しており、日本の大手メーカーも買収と撤退が相次いでいる。業界規模菓子生産金額国内主要企業例国内主要企業例7028億円(2020年)日本冷凍食品協会味の素調味料国内最大手。アミノ酸技術に強み。日清食品ホールディングス「カップヌードル」をはじめ、即席麺の国内シェアトップ。キユーピーマヨネーズ、ドレッシング分野で国内トップ。キッコーマンしょうゆ国内最大手。海外売上比率が高い。ハウス食品グループ本社カレールウで国内最大手。業務用香辛料大手のギャバンは子会社。コカ・コーラボトラーズジャパンHD国内トップ。17年にコカ・コーラ イーストとウエストが統合し誕生。サントリー食品インターナショナル国内2位。海外へも積極展開。主力商品に「BOSS」「伊右衛門」。アサヒ飲料「ワンダ」「三ツ矢サイダー」が主力。「カルピス」など乳酸菌飲料も。伊藤園「お〜いお茶」が主力商品。緑茶飲料に強み。キリンビバレッジ「午後の紅茶」など紅茶飲料に強み。緑茶飲料「生茶」も展開。(2020年)全日本菓子協会明治ホールディングス「きのこの山」などをはじめとしたチョコレート菓子が主力。山崎製パン製パン国内シェア1位。コンビニエンスストア「デイリーヤマザキ」も展開。江崎グリコ「ポッキー」などが人気。スナック菓子・アイスにも強み。カルビースナック菓子国内最大手。「フルグラ」などシリアルも扱う。フジパングループ本社「本仕込」「ネオバターロール」が人気。サントリーホールディングス ワイン、ウィスキーなどの洋酒が強い。発泡酒「金麦」が好調。キリンホールディングスビール国内2位。発泡酒に強み。アサヒグループホールディングス ビール国内シェア首位。「スーパードライ」が主力。サッポロホールディングスビールが主力。「ヱビス」「黒ラベル」を展開。宝ホールディングス焼酎で国内業界最大手。チューハイも好調。調味料・加工食品飲 料菓子・パン酒 類食 品

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