3 博士後期課程で培った高度な専門技術領域での知識・技能・経験を持つ人材は、アカデミア以外の分野でもその活躍が期待されています。毎年、東工大博士課程修了者の多くが民間企業へ就職しています。 アカデミアへの就職との大きな違いとして、民間企業就職後のキャリアステップは、必ずしも研究職としての仕事を続けられるとは限らないことです。将来の経営幹部候補としてマネジメントを含む様々な業務・職種を経験することになります。3)海外の大学ヘの留学 海外大学への留学は、世界の研究者たちと共に研究するいわば「武者修行」。グローバルな研究ネットワークを形成することができます。また、未知なる場所に飛び込んでいくタフさと、その場に適応していく柔軟さが養われるはずです。そこで実績をあげて帰国すれば、さらなるステップアップが可能になるはずです。4)大学教員を目指す場合、TAなど教育指導に関わる経験大学教員の場合、研究だけではなく、学生指導についての理解が求められます。TAなどを積極的に担うことも有効です。■ アカデミア就職の時期と方法(一例)・日本学術振興会の特別研究員 M2, D1, D2の5月応募締切。修学年次に応じて若干 審査基準や任期が異なる。採択されれば翌年から給 与と研究費が支給され、研究経歴としても高く評価 される。・先輩や教授の人脈や、一般公募 東工大博士後期課程の学生を採用したい多くの企業と、博士後期課程学生および博士研究員(ポスドク)が参加し、企業の人事や研究開発担当者と直接交流することで、JREC-INから、また海外ポジションについてはHigherEdJobs®(https://www.higheredjobs.com/search/)などから探し、自身で応募する。D2の終わり頃からD3の夏頃に書類(業績調書や研究教育に関するプランなど)、面接、模擬授業(英語で実施の場合も)等をも基に段階的に選考。採用情報等を知る、貴重な機会です。「企業別ブースにおける個別交流」に加えて実施する「ポスターセッション」では、約25名の学生が、自身の研究内容について発表し、企業の方々と意見交換を行う、博士人材対象イベントならではの内容となっています。 このイベントをきっかけとして、就職やインターン採用に結び付くケースも多く、大学や国内外の研究機関への就職を目指す学生にとっても、企業の方から研究に資する有益な意見をいただける機会となっています。博士人材を対象とした就職イベントとしては国内最大級のものとなっています。中長期インターンシップ説明・情報交換会 また、本学では、インターンシップを行うことによって単位取得できる科目が多く開講されています。 中長期(2週間以上)の研究型インターンシップを通して企業の研究活動の一部を実体験することで、大学では学べない実社会の様々な事柄やスキルを身に付けるとともに、自身の適性やキャリアについて改めて考えることができます。また、博士後期課程学生は、研究型インターンシップをきっかけに就職に結び付くこともあります。 研究型インターンシップを実施している企業と大学院課程学生が交流する情報交換会では、毎年多くのマッチングが成立しています。 なお、以下で紹介するオンラインマッチングシステムには、インターンシップに積極的な企業のインターンシップテーマが常時掲載されています。イノベーション人材養成機構(IIDP)のホームページでは、中長期インターンシップ、イベント開催についての告知を行っています。また、IIDP教員がインターンシップマッチングをコーディネートしています。 :iidpinfo@jim.titech.ac.jp19博士後期課程学生向け学内イベント 本学では、様々なイベント等を通して、博士後期課程学生のキャリアを力強く支援しています。Dr's K-meet(博士後期課程学生のための蔵前就職情報交換の集い)民間企業への就職博士後期課程の支援等について4
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