1兆2492億円主要家電メーカーには、パナソニックHD、シャープ、日立製作所、三菱電機といった日本を代表する企業が並ぶ。市場は洗濯機や冷蔵庫、エアコンなどの白物家電と、テレビなどの黒物家電に大きく分類される。家電製品は価格競争が激しく、低価格が強みの海外勢に対し、国内メーカーは高機能・高価格な高付加価値家電の販売に注力し収益性向上を図っている。時短になるドラム式洗濯機や大容量の冷蔵庫など高機能の製品は好調。円安や原材料価格の高騰下でどれだけ販売数量を伸ばせるかがカギとなる。半導体などの部品不足はほぼ解消。家電のIoT化やAI搭載の動きが広がり、半導体市場は中長期的な成長が期待される。白物家電の国内出荷額2兆5872億円洗濯機や冷蔵庫などの生活家電やエアコンなどの空調機器を指す。メーカー各社は、ネット接続可能なIoT機能やAI搭載など、高付加価値製品の展開を進めて、買い換え単価の上昇を狙う。エアコンは、脱炭素の流れで省エネのヒートポンプ式暖房が世界で注目されており、空調メーカーは海外での生産・販売にも注力している。119119業界の動向テレビ、レコーダーなどの映像機器や、オーディオなどの音響機器類を指す。かつて主力であったテレビ事業は、サムスン電子、LGエレクトロニクス、ハイセンスといった韓国、中国メーカーがシェアの半数以上を占める。海外メーカーとの差別化で高付加価値品に注力してきた国内メーカーは、物価高騰の影響もあり苦境が続く。モニターやキーボード、電子回路などのハードウェアと、基本ソフト(OS)や業務用ソフトなどのソフトウェアで構成される。周辺機器のプリンターやスキャナーなども含め、巨大産業を形成している。コロナ禍の在宅勤務によるパソコン特需から一転、PC市場は低迷が続く。業界規模民生用電子機器国内出荷金額国内主要企業例国内主要企業国内主要企業例特集/業界研究[電機・家電]パナソニックホールディングス日本有数の大手総合電器メーカー。主要家電には「エコナビ」を搭載。ダイキン工業世界トップレベルのシェアを誇る空調大手。家庭用から業務用まで扱う。三菱電機「霧ヶ峰」ブランドの空調や冷蔵庫にも強み。キヤノンデジタルカメラで世界トップ。フルサイズミラーレスカメラが好評。ソニーグループCMOSイメージセンサーに強み。ミラーレスカメラで国内2位。キヤノン複合機世界1位。産業印刷強化を進める。リコー複合機世界2位。ITサービスにも力を入れる。国内主要企業例業界規模国内主要企業例国内主要企業例電子情報技術産業協会(2022年)ソニーグループ「BRAVIA」ブランドで展開。オーディオ分野ではハイレゾに注力。パナソニックホールディングス「VIERA」ブランドで展開。高付加価値品に注力する。シャープ16年より台湾の鴻海精密工業傘下に。「AQUOS」ブランドで展開。NECレノボ・ジャパングループPC国内トップ。NECと中国レノボの出資で誕生。富士通クライアントコンピューティング法人向けPCが中心。パソコン事業を16年に分社化。レノボと事業提携を進めている。Dynabook旧東芝クライアントソリューション。シャープ傘下となり19年社名変更。(2022年度)日本電機工業会AV・デジタル家電コンピュータ・パソコン白物家電デジカメ・ビデオカメラOA機器製品を作る製品を作る
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