■ 値上げをうまく増益につなげられるかがカギ■ 健康機能を打ち出した高付加価値商品の開発が進む■ 共働き世帯の増加で、調理時間の短縮・簡便化志向が高まる3兆4361億円120120人口減少により国内の需要は伸び悩む中、各社とも海外事業を強化。いち早く海外展開を進めた調味料の味の素とキッコーマンは、海外の売上比率が高く、成功を収めている。共働きや単身世帯の増加、巣ごもり需要などを背景に、冷凍食品やレトルト・インスタント食品の消費が増え、各社とも新商品の開発に注力している。清涼飲料は、缶やペットボトル入りのコーラやコーヒー、果汁飲料のほか、ノンアルコール飲料なども含まれる。国内事業者数は多いが、業界最大勢力のコカ・コーラグループをはじめ大手企業による寡占状態。コンビニなどとの競合やコロナ禍の影響、テレワークの推進などが原因で、粗利の高い自動販売機市場は低調。業界規模冷凍食品国内生産金額国内主要企業例国内主要企業例今後の展開原材料高により値上げが相次ぐ。少子化で菓子の需要減が見込まれる中、大手メーカーは積極的な海外進出を行っている。菓子の輸出額は順調に伸びており、海外の経済活動の活発化などの影響を受けた。製パン各社も値上げを強いられるが、コロナ禍の影響が落ち着いたことによりパンの需要も戻り、出荷金額は回復傾向にある。サントリー、キリン、アサヒ、サッポロのビールメーカー大手4社が中心で、焼酎や清酒メーカーなどの老舗企業が続く。新型コロナの影響が落ち着き、飲食店向けの業務用販売は回復傾向に。若年層を中心に国内の酒類消費量の減少が続く中、大手各社は医薬や不動産、海外事業など別の分野にも注力している。業界規模菓子の国内小売金額(推定)国内主要企業例国内主要企業例7639億円(2022年)日本冷凍食品協会味の素調味料国内最大手。アミノ酸技術に強み。日清食品ホールディングス「カップヌードル」をはじめ、即席麺の国内シェアトップ。キユーピーマヨネーズ、ドレッシング分野で国内トップ。キッコーマンしょうゆ国内最大手。海外売上比率が高い。ハウス食品グループ本社カレールウで国内最大手。業務用香辛料大手のハウスギャバンは子会社。コカ・コーラボトラーズジャパンHD国内トップ。17年にコカ・コーラ イーストとウエストが統合し誕生。サントリー食品インターナショナル国内2位。海外へも積極展開。主力商品に「BOSS」「伊右衛門」。アサヒ飲料「ワンダ」「三ツ矢サイダー」が主力。「カルピス」など乳酸菌飲料も。伊藤園「お〜いお茶」が主力商品。緑茶飲料に強み。キリンビバレッジ「午後の紅茶」など紅茶飲料に強み。緑茶飲料「生茶」も展開。(2022年)全日本菓子協会森永製菓主力の「ハイチュウ」などが海外でも好評。ロッテ「コアラのマーチ」「トッポ」などが人気。チョコだけでなく、ガム・アイスにも強い。カルビースナック菓子国内最大手。「フルグラ」などシリアルも扱う。山崎製パン製パン国内シェア1位。コンビニエンスストア「デイリーヤマザキ」も展開。フジパングループ本社「本仕込」「ネオバターロール」が人気。サントリーホールディングス ワイン、ウィスキーなどの洋酒が強い。「ザ・プレミアム・モルツ」が主力。キリンホールディングスビール国内2位。「一番搾り」が主力ブランド。発泡酒に強み。アサヒグループホールディングス ビール国内シェア首位。「スーパードライ」が主力。サッポロホールディングスビールが主力。「ヱビス」「黒ラベル」を展開。宝ホールディングス焼酎で国内業界最大手。調味料・加工食品飲 料菓子・パン酒 類食 品
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