東京工業大学 就職ガイドブック 2026
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販 売販 売高齢者人口の増加により、高度医療や生活習慣病向けの医療費の負担は膨張。国は抑制策として、薬価改定に加え低価格の「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」への切り替えを促進している。薬価の引き下げ傾向により国内での増収は難しい状況が続く。一方で医薬品の世界市場は拡大しており、国内の医薬品メーカーは海外での成長を見越して、積極的な買収や海外大手との提携を行っている。デジタル技術を活用して診断や治療を支援する「プログラム医療機器」の開発・販売も進んでおり、医師・看護師不足などに対する医療現場への貢献が期待される。カテーテル、注射針、メス、ハサミなどの治療・手術室用品から、ガーゼ、手袋、縫合糸などの消耗品、AEDや心電計、透析装置などさまざまな製品があり、大手だけでなく数多くの中小企業も手がける。高齢化や生活習慣病の増加、また、院内感染や医療事故防止のため、医療用品の需要は底堅い。MRI(磁気共鳴画像診断装置)やレントゲン、内視鏡などの大型機械をはじめとする、各種検査機器を製造しており、医薬品医療機器法の制限を受ける。トップシェア製品を持つ日本メーカーもあるものの、輸入割合が多く外資メーカーが存在感を示している。高齢化や新興国のニーズにより、成長が見込まれる分野となっている。123123業界の動向臨床検査は、心電図測定や血圧測定などの「生理機能検査」と、血液や尿などを採取する「検体検査」とに大きく分かれる。治験は、医薬品や医療機器の製造販売に関する薬機法上の承認を得るために行われる臨床試験のことであり、治験依頼者である製薬会社や治験の実施施設である医療機関から業務を受託している。検査機器などを病院や大学、自治体等へ販売している。国内主要企業例特集/業界研究[医薬・医療機器]テルモカテーテルをはじめとした心臓血管領域に強み。ニプロ注射針・カテーテルなどのディスポーザブル医療器具大手。日機装人工腎臓で首位。透析装置、血液浄化装置などを手がける。オリンパス消化器内視鏡が世界シェア7割を誇る。富士フイルムHD内視鏡・超音波診断に強み。画像診断機器事業を日立から買収。キヤノンメディカルシステムズCT、MRIなどの画像診断装置に強い。旧東芝子会社をキヤノンが買収。国内主要企業例国内主要企業例H.U.グループホールディングス臨床検査受託のSRLと臨床検査薬の富士レビオが統合。臨床検査国内トップレベル。ビー・エム・エルH.U.グループHD傘下のSRLと並んで臨床検査受託は国内首位級。LSIメディエンスパナソニックヘルスケアが前身のPHCホールディングスの傘下。臨床検査医療機器商社医療用品医療機器

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