東京工業大学 就職ガイドブック 2026
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■キャリアはこれから キャリアの節目には、迷いや不安を抱えることになります。そのこと自体は誰でも経験することで、過度に心配する必要はありませんが、一人で抱え込みすぎず、専門のキャリアアドバイザー、場合によっては保健管理センターのカウンセラーの先生方にご相談する手があるということを覚えておいてください。 大卒段階の就職活動やインターンシップ参加の目的は、皆さんにとってのこれから長いキャリアの最初の第一歩をどこから始めるかを決めることだと思います。一方で、大学の研究室での研究活動は、単に卒業資格を取るための活動、研究成果を上げるための活動ではなく、皆さんが分野に関わらず長期的なキャリアを幸せに送るために必要な「仕事の基礎力」を身に付けるためにとても大事な活動になります。また、就職活動の中では必ず研究について聞かれる機会があるので、研究にきちんと時間をかけ、(成果が出ていようがいまいが)研究について企業の方に話ができるよう準備しておくことは必須です。修士の方にとっては、短い修士課程の間にやることが多く大変ですが、指導教員の先生とよく相談し、しっかりとスケジュールを立てて進めてください。 人生100年時代、職業についている期間も、60年ぐらいは当たり前になってくるでしょう。転職、起業、副業などなど、「キャリアの複線化」の時代でもあります。大卒後のファーストキャリアは引き続き大事ではありますが、働いてみてから臨機応変にキャリアを変えていけることもこれからの時代を生きるみなさんのメリットだと思います。 これからみなさんは、教育を受ける世界から仕事をする世界に出るという大きな「キャリアの節目」を迎えます。キャリアの節目には、ぜひ、多くの方の意見を聞きディスカッションすることをお勧めします。3■研究活動を大切に■初めてのキャリアの節目、誰と一緒に考えるか■不安と迷いへの対応■まずは実力を身に付けよう験を重ねることで、個別の研究分野や領域を超えてどんな場面であっても通用する「その場の本質」をつかむ力が身につくのではないでしょうか。どんな場であっても本質がつかめるので、一見理工系とは無関係の仕事でも活躍することが可能で、卒業後年月が経って管理職や経営職になっても活躍できる。これが、東工大の卒業生は一見関連がなさそうな幅広いフィールドでそれぞれのキャリアを重ねているけれど、共通してエンプロイアビリティが高く、「煙突の下の蔵前人」と評価される隠れた理由なのではと密かに想像しています。(キャリアや就職についてのみなさんの相談相手の候補)・研究室の指導教員、スタッフ、先輩、OB・OG・系の就職担当教員・学生支援センター未来人材育成部門のキャリアアドバイザー・蔵前工業会くらまえアドバイザー(キャリアアドバイザーから紹介します)・ご家族、友人、これまでの恩師・就職活動やインターンシップで知り合う企業の人事や社員 就職・採用活動の時期や経路が多様化しています。過度にあわてることなく、学業研究を通じて東工大生として実力を身に付けてから、就職活動に臨むようお願いいたします。

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